本の表紙だけを見て本の内容を判断できないように・・・
マーセルは一年のほとんどをフレンチアルプスの山間にある小さな村に住んでいました。一般的なミリオネアのように豪勢な旅行をすることは滅多になく、ほとんどをその自宅で過ごしていました。車もありましたが、いつも止まったまま。彼の住まいはそのエリアでは典型的な小さな木造コテージでしたが、水道管や電気など家のあちこちが故障していました。本当に必要最小限のものだけが設備されている粗末な家でした。
そんな質素なライフスタイルのため、どんどんお金がたまり、マーセルの貯蓄は驚くほどたくさんありました。どんなにお金持ちになっても、その暮らしぶりを変えようとはしないマーセル。笑えば抜けた歯がみえ、髪の毛はボサボサ、破れた服を着て・・・もし街でマーセルとすれ違っても、まさか彼が億万長者と誰が想像するでしょうか。